「大学受験」は10代における最大のイベントです。残念な側面でもありますが、いい大学にいけば、なりたい職業になれる確率は上がり、将来の選択肢は増えるのが現在の日本です。それほどまでに大学受験の持つインパクトは大きくなっています。そんな難しい時代でも「自分らしい大学進学」をするために書籍:『17歳のときに知りたかった受験のこと、人生のこと。』が発売されました。本書は、きれいごとを抜きにして、「大学受験とはどういうものなのか」「人生とはどういうものなのか」を考えることができる受験の決定版です。本記事では発刊を記念して著者である、びーやま氏への特別インタビューをお届けします。

高校生Photo: Adobe Stock

推薦入試組と一般入試組はどこにある?

――大学入試をテーマにしたときによく語られるのが「推薦か一般か」ということです。この両者にはどんな違いがあるのでしょうか。

びーやま氏(以下:びーやま):一番大きいのは学力差だと思います。

 推薦組が絶対的に学力が低いということはありませんが、一般組に比べて劣る傾向はあるとは思います。

――それはどうしてでしょうか。推薦組も学校のテストで点数は取らないといけないわけで、頭はいいと思うのですが。

びーやま:理由は2つあります。

 1つは定期テストと大学入試の持つ性質がまったく違うということです。

 学校の定期テストというのは、授業で習ったことを覚えられているか確認するのが目的です。

 そのため、奇をてらう問題はでないことがほとんどです。ちゃんと授業を理解していれば、80~90点は取れますよと。

 ただ、大学入試はそうではありません。範囲はあるようでないですし、難関大ともなれば、教科書レベルをはるかに超えた問題が当たり前のように出ます。

 それらの問題を“初見”で解くのが大学入試です。そのため、教科書や授業内容を覚える暗記型では通用せず、自分の知識を総動員して問題を解かないといけないのです。

 なので、定期テストは暗記型で、大学入試は思考型といえます。

 こういったテストが持つ性質の違いが推薦組と一般組の学力の違いにも現れます。どちらがいいとかではないですが、「学力」という意味では一般組に軍配が上がるかなと思います。

――なるほど。理解できました。もう1つはなんでしょうか

びーやま:真剣勝負のプレッシャーのなかで勉強したかどうかです。

 やや精神論みたいな感じで、あまり好きではないのですが、「落ちるかもしれない」という極限のプレッシャーのなかでやる勉強はその効果も大きく、学力が大幅に伸びます。

 推薦組も頭がいいのはわかりますが、夏秋以降、ノンプレッシャーの環境になってしまうのはのちの影響として大きいと思います。