睡眠時間への
固定観念は捨てよう

 さて、2番目に重要な点は、睡眠時間を考慮して、おおまかな就寝時間を決定することです。すでに述べたように、睡眠時間は年齢によって減少してきます。

 60歳を超えると睡眠時間は6時間から7時間くらいになってきます。60歳を超えて、ぐっすり8時間熟睡したいと思っても、それは無理な話です。

 60歳を超えれば「6時間ちょっと眠ることができ、翌日普通に過ごすことができる」ならば、その睡眠時間で十分と考えることがまず重要です。

 このように考えることで、「何が何でも○時間以上眠らなければならない」という強迫観念を取り去ることが必要です。

 そして、そこから就寝時間について考えていきます。

 たとえば、朝7時に起床すると決めたら、7時間眠るとして午前0時前に床に就けばよいということになります。実際には0時より少し前の午後11時40分くらいには寝る準備をするという感じになりますね。朝6時に起床する方であれば、午後11時少し前に床に就くという感じです。

 そして就寝時間を考えるときに1つ重要なことは、就寝時間は起床時間ほどきっちりしなくても大体でよいということです。

 起床時間は毎日できるだけきっちりと同じ時刻に起きることが必要ですが、就寝時間に関しては大まかな時刻は決めるものの、多少のずれは大目に見るという感じが好ましいと考えます。

 というのは、眠気というのはあくまで昼どのように過ごしたかによって変わってくるからで、活発に活動した日はいつもより早く眠くなりますし、活動量の低い日はあまり眠くなりません。

 就寝時間はあくまでも目安であり、20~30分ずれることは自然なことと考えましょう。起床時間は正確に守り、就寝時刻はアバウトにという姿勢がよいと思います。