
人に好かれるも嫌われるも、真意が伝わるも伝わらないも、一目置かれるも軽く見られるも、すべては使う言葉次第。クイズに挑んで、ワンランク上の「大人の言い換え力」を身につけましょう!(クイズ制作/石原壮一郎)
クイズ
ふらっとオフィスに現われた高齢のワンマン社長に「あの件はどうなった?」と聞かれた。「ちょっと苦戦してます」と答えたら、「もっとAIを活用しなさい!」と叱責された。
社長はさらに「これからはAIの時代だ」と力説し始めたが、AIが何なのかはおそらくわかっていない。「AIの意味、ご存じですか?」と返すわけにもいかないが、さて、どうする?
(A)「私、頭がおサルさん並なので、アイアイはわかってもAIはちょっと……」
(B)「さすがのご慧眼、おそれいります。もう一度、やり方を見直してみます」
(C)「不勉強で恐縮です。社長は、どう活用するのが効果的だと思われますか?」
(B)「さすがのご慧眼、おそれいります。もう一度、やり方を見直してみます」
(C)「不勉強で恐縮です。社長は、どう活用するのが効果的だと思われますか?」
正解は……
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B
× (A)「私、頭がおサルさん並なので、アイアイはわかってもAIはちょっと……」
◎ (B)「さすがのご慧眼、おそれいります。もう一度、やり方を見直してみます」
△ (C)「不勉強で恐縮です。社長は、どう活用するのが効果的だと思われますか?」
解説
「AI」とやらを理解し、活用する大切さは、誰もが感じてはいます。ただ、具体的に何ができて、どう便利なのか、わかっている人は多くありません。「自分はわかっている」と言い切れる人は、自分がよくわかっていないことを自覚したほうがいいでしょう(ややこしい)。
このワンマン社長は、要するに「自分は常に新しい情報にアンテナを張っている。まだまだ若いモンには負けん」と言いたいだけ。Bのように適当におだてて、満足感を覚えてもらいましょう。具体的な話に踏み込んでいないところも賢明です。
Cは相手に敬意を表しているようで、ちょっと意地が悪いかも。Aは面白い返しではありますが、これを面白いと感じるセンスと心の広さがこの社長にあるとは思えません。