商談で「なるほどですね」はNGと上司から注意→どう言い換えるのが正解?写真はイメージです Photo:PIXTA 

人に好かれるも嫌われるも、真意が伝わるも伝わらないも、一目置かれるも軽く見られるも、すべては使う言葉次第。クイズに挑んで、ワンランク上の「大人の言い換え力」を身につけましょう!(クイズ制作/石原壮一郎)

クイズ

 あなたは営業職。取引き先との打ち合わせで「申し訳ありませんが、月末までに納品してもらうことはできますか」と要望があった。月末までの納品は十分に可能である。

 思わず「なるほどですね。大丈夫です」と言いかけたが、以前に上司から「『なるほどですね』はバカっぽいからやめろ」と注意されたことを思い出した。さて、どう言えばいい?

(A)「承知いたしました。月末までに納品いたします」
(B)「かしこまりました。たぶんどうにかなると思います」
(C)「おっしゃる通りです。たしかに、納品できます」

正解は……

A

◎ (A)「承知いたしました。月末までに納品いたします」
△ (B)「かしこまりました。たぶんどうにかなると思います」
× (C)「おっしゃる通りです。たしかに、納品できます」

解説

「なるほど」は、理解や納得や共感を示す言葉ですが、上から目線で評価を下しているニュアンスが含まれるので、目上の人に使うのはやや不適切です。そこに無理やり「ですね」を付けた「なるほどですね」は、丁寧な言い方のようでいて、敬語でも何でもありません。

 ここは取引先の要望を受け入れている場面なので、Aの「承知いたしました」が適切です。Bの「かしこまりました」でも問題ありませんが、後半が自信なさげな言い方になっているところが難。Cは、相手に「こいつ大丈夫か?」と心配されそうです。

 別の場面でも「なるほどですね」と言いたくなったときは、状況に合わせて「その通りですね」「気がつきませんでした」「勉強になりました」などと言い換えましょう。

 なお、NHK放送文化研究所のウェブアンケート結果によると、九州・沖縄地域の方は「なるほどですね」という言葉を聞いたことがある人が他地域よりも多いとのこと(2006年2~3月実施、1530人回答)。方言のように使われているケースもあるので、言い換えを提案する前に注意が必要です。

商談で「なるほどですね」はNGと上司から注意→どう言い換えるのが正解?