「全社員に買って配りました」
「入社する人への課題図書にしています」
そんな声が多数寄せられているのが、書籍『ベンチャーの作法 -「結果がすべて」の世界で速さと成果を両取りする仕事術』です。転職エージェント「キープレイヤーズ」代表の高野秀敏さんが、1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援の経験から、ベンチャー流の「結果を出す働き方」をまとめました。“きれいごと”抜きの仕事論に、社員や経営者、ベンチャーや大企業を問わず、刊行直後から多数の感想が投稿される異例の反響となっています。
この記事では著者の高野さんに「社員に“ビジネス書”を配って読んでもらうことのメリット」についてお話しいただきました（ダイヤモンド社書籍編集局）。
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「経営者の言葉」が現場に届きにくい時代
――『ベンチャーの作法』、多くの経営者の方々が社員に紹介してくださっていますね。
いや、本当にありがたいですね。もちろん、そういうふうに活用してもらえたらいいなと思って書いたんですけど、ここまで広がるとは予想以上でした。
とくに今って、経営者が社員に強くものを言いにくい時代ですよね。社員の自主性を重んじる流れがある一方で、トップの想いが伝わらないまま終わってしまうことも多い。
社員研修をしている企業も多くて、私もよく依頼をいただいて登壇することがありますが、それでも経営者の思いを社員に懇切丁寧に説明しきるのは難しいですよね。社長や役員が何度も時間をかけて話すことは現実的に難しいし、毎回まったく同じ熱量で伝えるのも無理があります。
「社長の言いたいことを、うまく社員に伝えきれていない」
多くの経営者がその悩みを抱えていたからこそ、ベンチャーで求められる働き方を包み隠さず書いた本書が受け入れられたのだと思います。
「本」だから届く想いがある
また、経営者が読むだけでなく、「この本を読んでみて」と、明文化された「社長の代弁」として社員に渡しやすいというのもよかったんでしょうね。
実際、「ベンチャーの作法の何ページに書いてあるから」みたいな会話をしている企業もあるとお聞きしました。
そうやって“テキスト”のように使ってもらえるのは嬉しいですね。
今、たいていの会社にミッション・ビジョン・バリューってあると思うんです。でも言葉だけだと、どうしても社員には届きづらい。とくに一般の社員の方はそういう傾向にある。
そこで本の形で読んでいただけると、ベンチャーとして求められる働き方が、背景や根拠も含めたストーリーとして入ってくるんだと思います。
『ベンチャーの作法』を読んでくれた方が、「これってウチの会社に当てはまる」と実感してくれるのは、背景や現場のリアルが描かれているからじゃないかと思います。
「本を読まない人」にも工夫しだいで伝わる
でも悩ましいのは、現場で働いている社員の中には、まったく本を読まない人たちもいるということです。
マネージャー以上の方は勉強熱心な人が多いので、本を渡せばちゃんと読んで理解してくれる。でも「本を読まない」「YouTubeしか見ない」という人っています。社長が勧めても、配っても、読まない。そんな文化の会社もあるわけです。
そういうところでは、内容をPowerPointやスプレッドシートにまとめて共有している例もあるそうです。
『ベンチャーの作法』は編集者さんが本当に頑張ってくれたおかげで、かなり読みやすい文章になっています。だから正直、最低限このくらいは読んでほしいなというのが本音ですけどね。
でも、それが難しい時代でもあるからこそ、本を「読ませる」ではなく、「使える」ようにする工夫も必要なのだと思います。
（本稿は、書籍『ベンチャーの作法』に関連した書き下ろしです。書籍では「なにがあっても結果を出す人の働き方」を多数紹介しています。）
■書籍のご紹介
５万部突破!! 売れてます!!
「もっと早く読みたかった」
「ここまで厳しく言ってくれる本はない」
「全社員に配って読んでもらいました」
「大企業の人にも必要なマインドです」
……と、絶賛の声、続々!!
『ベンチャーの作法 -「結果がすべて」の世界で速さと成果を両取りする仕事術』高野秀敏（著）、352ページ
なにがあっても結果を出す!!
“きれいごと”抜きの仕事術
★1万1000人のキャリア相談。4000社の採用支援実績
★ベンチャー、スタートアップを知り尽くしたヘッドハンターが明かす!!
★圧倒的に活躍する人に共通する「行動原則」の正体!!
・上司や先輩に「指示」を仰ぎながら仕事を進める。
・既存の戦略や戦術に「問い」を立てて意見を提示する。
・組織や仕組みの課題を「指摘」して改善を提案する。
どれも社会人として模範的な考え方であり、行動です。しかし成長途上の組織にいるのなら、これでは活躍できません。
従順で聞き分けのいい「指示待ち人間」
理想論を語るだけの「評論家」
他人の変化や努力に期待する「他責思考」
そんなものは、必要とされないからです。成長途上の組織が求めているもの、それはたったひとつ。
自ら動いて、結果を出せるやつです。
そのための作法を、本書でお伝えします。
本書の目次
第1章 結果がすべてをつれてくる――「目標設定」の作法
「結果」より先に「裁量」を求めるな／「良い人間関係」に甘えてはいけない／「輝かしい過去」を過信してはいけない／「頭脳」になるな 「手足」となれ……など
第2章 評論家は今すぐ退場せよ――「任務遂行」の作法
「セカンドペンギン」が群れを導く／組織に「評論家」は必要ない／「スピード感」のないベンチャーは死ぬ／「納得感」なんて、求めてはいけない／「やる」だけでなく「やりきる」ことが大事……など
第3章 誰の期待に応えるべきか――「指示対応」の作法
「顧客」より「経営者」を見ろ／経営者に「説明」を求めてはいけない／「無茶」に応えるのも立派なスキル／期待に「応える」と「超える」の違い……など
第4章 他者への期待を捨て去る――「連帯形成」の作法
「人を動かせる人」が本当に優秀な人／仕事を「任せる」ときにやってはいけないこと／部下から「知りたい」と思われる人になれ／「上を動かす」という最強のマネジメント……など
第5章 落ちたボールを拾いにいけ――「職務越境」の作法
「関係のない仕事」は組織に存在しない／「採用」するのもあなたの仕事である／「社長のボール」も奪いにいけ／手を動かせない人がたどる末路……など
終章 あなたが群れを抜けるとき
「何人辞めた」ではなく「誰が辞めた」が重要／「120％成長」を喜んではいけない／中途半端な「黒字」にすがるな／自分の「市場価値」がわかる瞬間……など
