
40年債利回り4月の2%台から急騰
一過性でない可能性、何を意味する!?
日本の40年国債の利回りは、2016年から22年初めまでは、ほぼ0.9%未満だった。しかし、その後ほぼ継続的に上昇し、25年6月には3.1%になった。最近時点の上昇はことに顕著だ。25年4月初めまで2%台だったものが、その後、急騰している。
長期金利の上昇は日本に限った現象ではなく、アメリカ、イギリスでも同様の現象が見られるが、日本の超長期債金利の場合、その原因がはっきりしない。
生命保険会社のALM(資産負債総合管理)戦略の見直しや財政再建が進まないことによる財政リスク拡大などが、その要因として報じられているが、いずれも、このところの金利高騰の直接の原因とは考えにくい。
だが、超長期債の利回り高騰は、日本にとって一過性の現象ではなく、期待インフレ率の構造的な上昇を背景とした長期的トレンドの始まりである可能性がある。
財政や金融政策の持続可能性を問う新たな局面入りという視点から、注視する必要がある。