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2位は不祥事で大激震…6月が正念場?

 上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い会社ランキング2024【従業員の平均年齢50代】」を作成した。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。対象期間は、2023年5月期~24年4月期。単体の従業員数が10人未満の企業は除外した。

 それでは早速、ランキングを確認していこう。

 1位はマクニカホールディングス(HD)で、平均年収は1888.7万円だった。平均年齢は51.5歳、従業員数は35人。同社は半導体や集積回路など電子部品の輸出入・販売を行う専門商社だ。

 2位は、フジ・メディア・ホールディングス(HD)で、平均年収は1621万円、平均年齢は50.3歳、従業員数は45人。フジサンケイグループの持ち株会社で、フジテレビジョン、ニッポン放送、BSフジなどを子会社に持つ。

 フジ・メディア・HDは、元タレントの中居正広氏と元フジテレビ女性アナウンサーとのトラブルを巡る一連の問題で、日枝久取締役相談役ら10人の取締役が6月25日に退任すると発表している。しかし、次の取締役の候補者に関して、大株主の投資ファンドの提案に同社が反対したことから、今後の展開がどう進むのか注目されている。

 なお、同社を除く民放4局の持ち株会社(テレビ東京HD、テレビ朝日HD、TBSHD、日本テレビHD)の平均年齢は40代で、平均年収も1200万円台~1400万円台だった。同社が平均年齢、平均年収ともに突出して高かった。今後、経営を刷新することによって、ランキングの順位も変わってきそうだ。

5位の企業は北米市場をメインに展開

 3位は、ショーボンドホールディングスで、平均年収1525.5万円、平均年齢は53.1歳、従業員数は12人。同社は橋梁(きょうりょう)、高速道路、トンネル、鉄道をはじめとする社会インフラの補修・補強工事を行っている。単体では従業員数は12人だが、連結子会社や関連会社が18社あり、それらを含めると985人の従業員がいる。

 4位は、スパークス・グループで平均年収は1475.9万円。平均年齢は51.4歳で、従業員数は30人だ。投資顧問・資産運用を主業務として、1989年に設立された会社だ。

 5位はウルトラファブリックス・ホールディングスで、平均年収は1441.8万円、平均年齢は52.7歳で、従業員数は10人だった。同社は、国内子会社の第一化成が高品質なウレタン合成皮革を製造、米国のUltrafabrics社が販売を担う持株会社だ。特に北米市場に商品を展開していて、自動車、航空機、家具など幅広い産業分野に供給している。

 最後に、ランキングの「癖」について説明したい。それは、持ち株会社(ホールディングス)と事業会社が混在していることだ。持ち株会社の中には、経営企画や人事系など、少数の幹部しか在籍していないところがある。すると、その企業の実態(グループ全体)よりも年収が高く出る傾向があることを留意してほしい。

 一方で、一般社員よりも年収が低い契約社員を含めている場合がある。他にも、定年退職者の雇用を積極的に進めている企業や、地方に本社を構える企業も年収が低くなる場合がある。こうした事情を踏まえて、ランキングを見てほしい。平均年収とあわせて、従業員数も掲載しているのはそのためだ。

 今回、平均年収が600万円以上だった企業は56社あった。業種別に見ると小売業が9社と最も多く、医薬品、情報・通信、電気機器がそれぞれ6社だった。50代で年収が高い企業はどこなのか、次のページ以降でぜひチェックしてみてほしい。

(ダイヤモンド・ライフ編集部 宝金奏恵)