国分の「温情」と松岡の「辛辣」の決定的な違い
「自分の心の片隅に、手をさしのべてしまいそうになることもあります」
「僕は山口を見捨てることはできません。彼がこれから被害者の方とどう向き合っていくのか、彼自身がどうやって自分と向き合っていくのか、それをしっかりと見続けなければいけないと思っています」
(2018年5月2日、AERA DIGITAL)
この会見から数日後、国分は当時司会を務めていたTBSの情報番組「ビビット」でも謝罪。山口から電話があり「TOKIOを守ってくれ」という言葉があったと明かした後、次のように述べた。
「僕個人としても山口を見ていく。彼が普通の社会に戻る姿を、僕は望んでいます」
「僕たちは30年近く同じ目標、夢に向かって走ってきました。甘いと言われるかもしれませんが、今後も責任を持って見ていきたい」
(2018年5月7日、BuzzFeed News)
国分の人の良さとも受けとれるエピソードだが、今改めて考えれば世間とのズレも感じる。
さらに国分はここ数年、山口の1月10日の誕生日を自身のXで祝福している。今年の1月10日にも、国分は「間に合った! 山口くんお誕生日おめでとう! 忘れていたわけではありませんよ ところでおいくつになりました?」と投稿した。
これに対してSNSでは「性加害がなかったことにしないでほしい」「デリカシーとモラルがない」と言った批判も巻き起こっていた。
コンプライアンスに厳しいご時世、タレントで会社の副社長という立場を考えれば、かつて不祥事を起こした元メンバーをSNSという公の場で行うリスクは当然頭に入れてしかるべきだろう。時代を読み違えていたことが、今回の活動休止の一因にもなっているのではないか。
2018年のTOKIO4人の謝罪会見で、一番厳しい言葉を投げかけたのが松岡だった。彼は山口に対して、辛辣にこう言った。
「TOKIOに帰る場所がある。もし、そういう気持ちが彼の中にあり、甘えの根源が僕らTOKIOなら、そんなTOKIOは1日も早くなくした方がいいと思います」
7年前に山口に向けられた言葉は今、国分に対するものに聞こえる。