株式投資をする人たちの間で大きな支持を集める話題の1冊が『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』だ。60問のクイズに答えるだけで「投資のコツ」をつかめる手軽さが人気を博し、絶賛の声が尽きない。著者は、ファンドマネジャーとして2000億円超もの資金を運用してきた経歴を持つ楽天証券・窪田真之氏だ。本稿では、『株トレ』の担当編集者が、本書の魅力と「株で勝つ人の思考法」について紹介します。（構成／ダイヤモンド社書籍編集局）
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ゲーム感覚でトレードする人が、なぜか儲けている
25年間にわたり日本株のファンドマネジャーを務めた窪田さんは、「株で勝てる人は、意外にもゲーム感覚で売買している」と語ります。
これは決して、軽い気持ちで適当に投資をするという意味ではありません。
むしろ、お金を失う恐怖に振り回されることなく、淡々と攻略していく姿勢を指しています。
目先の損益に一喜一憂せず、「感情に振り回されない精神状態」こそ、株で資産を増やすための最重要スキルなのです。
「マジメな人」ほど、投資に失敗しやすい？
窪田さんは、長いキャリアの中で、色々なファンドマネジャーを見てきましたが、皮肉なことに、「損を出してはいけない」「お客様の大切なお金を預かっている」と責任感が強すぎるファンドマネジャーほど、勝てないと言います。
恐怖が先立って、損切りが遅れる。
買うべきタイミングで、ビビって資金を投入できない。
株で勝つためには、銘柄を選ぶ能力だけでなく、実際に売買を決断できるかどうかが重要であり、恐怖が強い人ほど、行動が遅れてしまうというのです。
損切りが上手い人ほど、トータルで資産を増やせる
窪田さんは、100％勝てるトレードは存在しないし、トレードを続けていれば、上がると思って買った途端に、悪材料が出て、暴落するということもあると言います。
そんな場面で、スパッと損切りできるでしょうか？
運が悪かったと割り切ってすぐに損切りし、次のチャンスで動ける人ほど、トータルで見れば、資産を増やせるのです。
長期間にわたって塩漬けの株を持っている個人投資家にとっては耳の痛い話ですが、ここが大きな分かれ道なのでしょう。
損切りのトレーニングができるのは『株トレ』だけ
多くの投資本は、勝つパターンを解説します。
しかし『株トレ』は、そうではありません。
窪田さんが株で勝つために大事だと強調する「負けた時の行動」や「損切りの判断」を、リアルなシミュレーションを通じて体得できるように制作されました。
「株は、勉強したから勝てるようになるというものではなく、スポーツや英会話の習得と同じで、繰り返しの経験が必要だ」と窪田さんは言います。
『株トレ』は、クイズ形式でリアルなシチュエーションを再現し、投資判断の筋力を鍛える「トレーニングジム」のような1冊です。
