
医師、看護師になるのは資格が必要ですが、美容整形クリニックの看護助手になるために資格は必要ありません。そのため、「女の人生に整形って必要ですか? ~美容整形の裏側がカオスだった話~」の原案者・パチ美さんも、知識がないまま美容整形クリニックに足を踏み入れました。パチ美さんの経験をもとに、複数の美容整形クリニック取材を経て描かれた『女の人生に整形って必要ですか?』(原案:パチ美、漫画:金子べら)から抜粋したエピソードと共に描ききれなかった実情を解説します。(「女の人生に整形って必要ですか?」委員会)
※この作品は美容整形を推奨するものではありません。
入社してびっくり、教育係は常にどこかしらがダウンタイムの先輩
マンガに登場する赤城さとみは、カラオケ店員として働いていましたが、ひょんなことをきっかけに、客としてやってきた美容整形外科のクリニックの医師に誘われ、看護助手として転職することになりました。
さとみ自身は、美容整形をやったことはなかったのですが、「美容課金」し、美しくなっていく友人に感化されて、興味を持ち始めたところでした。
勤務初日、先輩スタッフに業務内容を教えてもらうのですが、美容整形クリニックの裏側に驚きを隠せないさとみ――。「キラキラインフルエンサーどころか、まるでお化け屋敷」と戸惑うさとみに、衝撃のオーダーが舞い込むことになります。
今回のマンガに登場するクリニック(作者が勤めていたクリニック)では、まず看護助手がカウンセリングを行い、その後で医師が加わり詳細を詰めるやり方を導入しています。
主人公の教育係になった先輩は、なんと鼻にギプスがくっついたダウンタイムの姿で患者様の前に出てカウンセリングを行います。
患者さんも、実際に手術を受けた先輩の体験談に興味津々。術後の仕上がり、ダウンタイム中の腫れの有無などが確認でき、成約につながることもあります。
このクリニックの看護助手に入るカウンセリングのインセンティブは、患者様がお支払いする手術費の3%でした(インセンティブのパーセンテージはクリニックによって異なります)。
そのインセンティブが先輩の新たな手術費となるのです。
看護助手としてのお仕事は大変なことばかりですが、「就職が決まりました」などのお礼に来てくださる患者様もいて、そういう光景はスタッフ一同のモチベーションに繋がります。

