
玉木雄一郎氏や小泉進次郎氏の英語はなぜ炎上したのか。一方、安倍晋三氏の英語スピーチはなぜ絶賛されたのか。歴代首相で「本当に英語力がある」と内外から高く評価された人物とは?英語コーチングスクール経営の専門家が解説します。(トライズ代表 三木雄信)
玉木氏と小泉氏の“炎上”英語を解剖する
日本外国特派員協会で行われた記者会見において、国民民主党の玉木雄一郎代表による英語発言が物議を醸しています。会見で外国人記者から、「国民民主党は男性の支持は高いものの女性の支持は大幅に低い」「なぜ女性からの支持を得られないと思うか」と質問され、玉木氏は次のように発言しました。
I think our policy is good not only for men but also for women. But I think it's very difficult to understand for them.
(私は、私たちの政策は男性にとってだけでなく女性にとっても良いものだと思う。しかし、私は彼女らが理解することは難しいと思う)
玉木氏は、米国ハーバード大学の修士課程を修了していますから英語はお手の物のはず。にもかかわらず、「女性を軽視しているのではないか」との批判が広がり“炎上”しているのです。「海外記者の前でこんな発言するなんて党首として気を抜きすぎ」「英語が拙いなら日本語で丁寧に説明した方が良かった」「英語だから本音が出てしまったのでは」などとSNSでは散々な反応です。
政治家による英語発言が誤解や悪印象を与えたケースは、これまでも結構ありました。例えば2019年、小泉進次郎環境大臣(当時)が国連の気候変動サミットで「気候変動対策はセクシーでなければならない」と英語で発言したのは今でも注目されて(蒸し返されて)います。
In politics there are so many issues, sometimes boring. On tackling such a big-scale issue like climate change, it’s got to be fun, it’s got to be cool. It’s got to be sexy too.
なぜ、玉木氏と小泉氏の英語は失言と捉えられ、炎上したのでしょうか。
次ページでは、玉木氏や小泉氏の炎上した英語を解剖します。一方、安倍晋三氏の英語スピーチはなぜ絶賛されたのか。歴代首相で「本当に英語力がある」と評価された人物は誰なのか、英語の専門家が解説します。