一番売れてる月刊マネー誌『ダイヤモンドZAi』が、そのノウハウを駆使して、6回連続のオンライン講座「株の学校」を開校! 株の基礎知識や“7つの儲け方”を、ザイのアナリスト2人が徹底解説した。この記事では第4回の中身を一部お届けする。今回のテーマはズバリ「自社株買い」。自社株買いが株価にプラスになる理由について、2つの視点からアナリストがわかりやすく説明した。(ダイヤモンド・ザイ編集部)
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⇒崩れなかった株価の裏で何が? “個人が売って企業が買った”異例の相場の真実【株の学校 第4回:その3】
実は“企業からのメッセージ”だった?
自社株買いに込められた「割安サイン」

ザイ優待アナリスト 小林大純(こばやし・ひろずみ) 早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社などを経て2022年6月より現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。

ザイ配当アナリスト 仲村幸浩(なかむら・ゆきひろ) 立教大学経済学部卒業。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)。証券会社や金融情報サービス会社を経て2023年10月より現職。マーケットアナリストとして各種メディアで活動中。

ここで次のスライドにいきます。自社株買いをする前のPERは10倍でした。投資家たちが、この10倍が適正だと思っているとすれば、8倍から再度10倍に戻ります。

なるほど、この会社の業績への期待は変わらないとすると、元の10倍に戻るはずだということですね。

そういうことです。そして、PERが10倍まで戻ったときに株価はどうなるかというと、10倍×125円=1250円。1250円まで株価が上がる余地があるといえます。
つまり、自社株買いは株価の上昇につながるわけです。

「自社株買いが株価にプラスな理由」というのは、もう1つあるんですよね?

はい、これも以前の回でお話ししましたが、株式の需給、すなわち売りと買いのバランスの面でいうと、一般的に買い手が増えれば株価は上がりますね。自社株買いというのは、会社自身が買い手になるので、株価の上昇につながります。

なるほど、その視点から見ても自社株買いは株価にプラスなのですね。

実は他にもプラスな理由はあります。自社株買いをするということは、その会社自身が「うちの株って今割安だと思っています」というのを表明するのと同じだといわれています。