アジアの工場訪問を20年近く続けているライアン・バースキー氏にとって、出張時に中国を訪れなかったのは今回が初めてだった。同氏が経営するルシディティー・ライツ社の製品(米ウォルマートや米ホーム・デポといった小売業者向けの照明器具)は、昨年まで中国で製造されていた。ドナルド・トランプ氏が大統領1期目に中国製品に課した関税により、バースキー氏は代わりの製造拠点を探す必要に迫られた。そうしてバースキー氏はカンボジアにたどり着いた。同氏は2024年末までに、生産の4分の1を中国からカンボジアに移転した。それから数カ月もしないうちに70%まで拡大した。6月の出張の目的は、全製品の生産を中国から移転することだった。
米経営者の「脱中国」作戦、2年越しの生産移転
照明器具メーカーを経営するバースキー氏は中国の供給業者と協力し、全ての生産をカンボジアに移転中
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