社会的な「成功レール」の崩壊、どんどん不確実になる未来、SNSにあふれる他人の「キラキラ」…。そんな中で、自分の「やりたいこと」がわからず戸惑う人が、世代を問わず増えています。本連載は、『「やりたいこと」はなくてもいい。』(ダイヤモンド社刊)の著者・しずかみちこさんが、やりたいことを無理に探さなくても、日々が充実し、迷いがなくなり、自分らしい「道」が自然に見えてくる方法を、本書から編集・抜粋して紹介します。

「強み」と「スキル」の違いとは? 99%の人が誤解しているその正体Photo: Adobe Stock

「強み」は、“頑張って身につけたもの”ではない

強みを一言で説明すると、「無意識に発動して、良い結果をもたらす思考や行動のパターン」です。

できることが強み、できないことが弱みだと一般的には考えられていますが、できるかできないかは「スキル」であって、「強み」とはまた違います。

「無意識に発動」というのが大きなポイントです。

人は頑張って努力して身につけたことを強みと思いたくなるのですが、頑張って努力しないとできないことは、自然にそれができてしまう人にはかなわないので、強みではありません。スキルにはなりますが、強みではないのです。

自分の「強み」を使っているときは、疲れない!

頑張って努力することは疲れますが、無意識にやってしまえることは疲れません。それどころか、やると元気になったりします。同じことをやるとしても、スキルで行う人が必死にならないとできないことを、強みでやる人は無意識にやってのけます。

そのほうが苦労せず経験を積み重ねることができるので、いくらスキルを伸ばしても、強みでやる人に追いつくことは難しいのです。

では、どうやって本当の自分が持つ強みに気づき、それを育てていけばいいのでしょうか。

強みを知って活かすためには、段階を追ったプロセスが必要です。本書の後半では、その4つのステップを順番に解説していきます。

*本記事は、しずかみちこ著『「やりたいこと」はなくてもいい。 目標がなくても人生に迷わなくなる4つのステップ』(ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。