検索エンジン市場での米グーグルの覇権に対して人工知能(AI)新興企業は包囲網を張るはずだった。しかし今のところ、防御側が優勢となっている。米オープンAIなどの競合が登場する中でも、グーグルの検索ツールは驚くほどの粘り強さを見せている。オープンAIは、ユーザーが検索ボックスを使う代わりにチャットボットに答えを求めるようになると期待している。グーグルの防衛線の一つは「AIによる概要」機能であり、ユーザーは従来の検索結果の上に、同社のAIモデル「ジェミニ」が生成した回答を見ることができる。グーグル親会社のアルファベットは23日に4-6月期(第2四半期)決算を発表し、スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は「AIによる概要」の月間ユーザー数が20億人超に達したと述べた。1-3月期(第1四半期)の決算発表時には15億人としていた。グーグルはまた、チャットボットと直接的に競合する機能である「AIモード」も展開している。