米政府は来週、中国と新たな通商協議に臨む。ドナルド・トランプ大統領は、中国との経済的な取引に重点を置き、米国の企業や技術に対して中国市場を開放させようとしている。トランプ政権は今年に入り、関税圧力を用いて中国からサプライチェーンを転換するよう働きかけてきた。中国の地政学的影響力を弱め、米企業に対して製造業の雇用を国内に戻すよう促すのが狙いだった。だが事情に詳しい関係者らによれば、トランプ氏は現在、中国との取引を望んでいる。ホワイトハウスは現在、米国技術の購入を拡大するよう中国に対して積極的に呼びかけており、今月には米半導体大手エヌビディアが手掛ける人工知能(AI)向けチップ「H20」の対中輸出禁止を解除。米国の国家安全保障を守るとしていた方針を転換した。