「本当にそれで大丈夫?」「こうしたほうがいいんじゃない?」そんなふうに言われてしまうことはありませんか? 「なぜいつも、干渉されるんだろう……」と悩んだとき、私たちはどうすればいいのでしょうか?
累計20万部を超えるベストセラー著者、林健太郎氏が執筆した『なぜか干渉される人 思わず干渉してる人 あの人と「いい距離感」を保つコミュニケーション術』から「しんどい相手」が「心地よい人」に変わる、いい距離感を保つためのコミュニケーションを本記事で紹介します。

干渉されても、怒らずに伝えるべきこと
「干渉された」とき、絶対にしてはならないのが、怒ることです。
「さっき言ったでしょ! 意見しないでよ!」
「そうやってすぐさえぎるの、やめてよ!」
このように感情的に対応してしまうと、結果としてますます揉めることになってしまいます。
あなたの激しい感情は伝播し、相手の激しい感情を誘発します。感情的に非難されたことで相手も戦闘態勢に入り、激しい応酬に向かう可能性があるのです。
タイムアウトを取りたいとき、まずは冷静になり、スピードも「ゆっくり」を意識しながら発話しましょう。
そして、相手への非難ではなく、「私はあなたにどう関わって欲しいか」のメッセージを伝えること。
「ありがとう。一つ伝えたいのは、私は今、あなたに聞いていて欲しいだけ」とはっきり言ってください。
それでも、相手が冷静に受け止めてくれるとは限りません。「受け止めてくれる確率」は大幅に上がりますが、残念ながら、100%にはならないのです。
あなたが丁寧に伝えたとしても、「何よ、私の意見は受けつけないってわけ!?」と相手が怒り出すこともあるでしょう。それはもう、仕方ありません。決してあなたの失敗ではありません。
あなたは、相手にどう関わって欲しいかを自分で考え、決めて、相手に言うことができました。途中で約束を破られたときも冷静に対応できました。
もはや、ただ受け身で干渉される人ではありません。「よく言えたね」と、自分を褒めてあげてください。
それに、一度うまくいかなかったとしても、「次」には確実につながっています。
相手の認識が変わるからです。
「この人は、不用意に踏み込むと毅然と対応してくるんだ」と相手は気づきます。あなたに対する今後の干渉は、わずかでも着実に変わっていくでしょう。
(本記事は『なぜか干渉される人 思わず干渉してる人 あの人と「いい距離感」を保つコミュニケーション術』から一部を抜粋・編集して掲載しています)