よく知られているように、魚の油には血液をサラサラにする働きがあり、この作用もうつ病の予防に効き目がありそうだ。血液の流れを良くして、動脈硬化を抑えることにより、うつ病とも関連がある生活習慣病を予防できる。

 EPAとDHAはともに、人間の体のなかで十分につくることはできない。含まれているのは魚だけなので、積極的に食事に取り入れたいものだ。しかし、日本人のたんぱく源は魚から肉へと急速にシフトしている。どちらもたんぱく源としては大差ないが、肉の油は魚の油と違って、炎症を引き起こし、血液をドロドロにする。肉ばかり食べるのは、あまり健康的ではないので注意しよう。

休日は精力的に過ごしてリフレッシュ?
それとも、何もしないでのんびり過ごす?

 運動嫌いな人は、さまざまな病気になりやすく、メンタルも不調に陥りやすい。いつも元気で、心が重たく沈む気配がない人は、運動を習慣にしているものだ。

 うつの症状を予防するためには、できれば、ややきつめの運動をするほうがいい。

 ちょっと家のまわりを散歩する、といったことではなく、動いているうちに気持ちのいい汗をかき、心拍数も適度に高まるような運動がおすすめだ。

 きつめの運動をしてから、脳の状態を検査すると、感情と強くかかわっている部分の血流が改善したという報告もある。ちょっときつめの運動を30分ほど行うと、抗うつ薬を1回飲む程度の効果が期待できる、ともいわれるほどだ。

 筋肉をやや強めに動かすと、血流が促進されて、脳を含めた体のすみずみにまで酸素がいきわたる。運動後、気分がぐっと良くなるはずだ。

 だからといって、いつでも体を動かした方がいいというわけではない。休日は仕事から解放される時間。疲れてはいるけれど、休みは目いっぱい楽しまなければ。こう考えて、レジャーに精を出したり、趣味の習い事に出かけたり、家族サービスに努めたりと、とにかく精力的に過ごそうとする人がいる。