スイスのカリン・ケラーズッター大統領が5日に訪米する。スイスの輸出依存型経済に打撃を与える恐れのある高関税を回避するための最後の試みだ。ドナルド・トランプ米大統領は先ごろ、スイスからの輸入品に39%の関税を課すと決定した。世界的にも極めて高水準となったことでスイスに衝撃が走った。数カ月にわたる交渉で有利な合意を確保できると考えていた同国当局者らに冷や水を浴びせた。スイス政府によると、ケラーズッター氏の訪米の目的は、「米国当局との会合を早急に設定し、関税を巡るスイスの状況改善に向けた協議を行う」ことだ。訪米にはギー・パルムラン経済相も同行する。スイス政府は、ケラーズッター氏が「米国の懸念を考慮しつつ、米国により魅力的な提案を行い、スイスの輸出品に対する相互関税率を引き下げる」ことを目指すとしている。ケラーズッター氏がトランプ氏と会談するかは不明。新たな提案の内容も明らかにしていない。