「毎日を気分良く過ごしたい」「他人に振り回されるのをやめたい」「自己肯定感を高めたい」……そんなあなたにおすすめなのが、日韓累計40万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)だ。本記事では、ライターの小川晶子氏に、「忙しい毎日にこそ必要な、リラックスする時間のつくり方」についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)

周りから煙たがられる「完璧主義を自称する人」がやりがちなこと・ワースト1Photo: Adobe Stock

■勝手に「期待」してしまう

 先日ガッカリすることがあって、落ち込んだ気分を元に戻すのに努力を要した。

 落ち込んでいるときは、楽しい動画を見ても内容が入ってこない。ガッカリのもとが思い浮かんで来て、いつのまにか心を囚われてしまっている。

 なぜそんなにガッカリしたのか。

「応援している人が、良い結果を出せなかった」からだ。

 その人はまったく悪くない。最善の努力をしたが、運などさまざまな要素があってうまくいかなかったというだけだ。

 落ち込んだ原因という意味で、悪いのは自分である。

 私が勝手に過度な期待をし、「絶対、絶対うまくいくはずだー!」と一人で盛り上がりまくったために、期待通りにならなかったことに勝手にショックを受けて落ち込んだのだ。

「そういうこともあるよね」とすぐに気持ちを切り替えられればいいのだが、切り替えられないのは、自分でふくらませすぎた期待のバルーンのせいであった。

■自分にも他人にもやさしく

 こういうことは、「自分に対する期待」でも起こる。

 自分に対して過度な期待をすると、その期待が裏切られてガッカリする。

「今日はこの仕事とあの仕事をカンペキに終わらせられるだろう」という期待はだいたいガッカリに変わる。

 以前の私は毎日自分に失望していたので、さすがに「自分への期待が大きすぎる」と認めざるをえず、「半分できればいい」と考えるようになった。

 メンタルが落ちるとできるものもできなくなる。

 それより、ハードルを低くしておいて「半分もできたなんてすごい!頑張った!」と自分を褒めてあげたほうがいい。

『人生は気分が10割』の中で、著者のキム・ダスル氏は「過度に期待することがクセになっている人は注意したほうがいい」と言っている。

 何ごとも、期待しすぎないに限る。期待が大きくなればなるほど、ダメだったときの失望も大きくなるから。
 失望は何度したって構わないものだけれど、その度合いがあまりにもデカすぎると、とんでもないダメージになりかねない。
 場合によっては日常生活に支障をきたすほどのショック招き、いつまでも人を落ち込ませる。
 何週間も落ち込んだままなら、それこそ人生に悪影響だ。
『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(p.160)

■相手に見返りを期待しない

 仕事や成果に対してだけでなく、人間関係についてもそう。

 相手に何かしてあげたら、その見返りに何かしてもらうことを期待することがある。

 でも、相手が自分に何かしたいと思うかどうかはその人の自由だ。

 人間は本能的に期待してしまう生き物で、自分のしたことにはそれ相応の見返りを期待する。
 その見返りとは、相手の反応や態度からも得られている。
 そんなことがあらかじめわかっていれば、気分もコントロールできるはず。
 自分が冷静でいられるための、ひとつの防衛手段として。
『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(p.161)

「過度な期待」は手放してしまったほうが、気分の良い毎日を過ごせるのである。

(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)

小川晶子(おがわ・あきこ)
大学卒業後、商社勤務を経てライター、コピーライターとして独立。企業の広告制作に携わる傍ら、多くのビジネス書・自己啓発書等、実用書制作に携わる。自著に『文章上達トレーニング45』(同文館出版)、『オタク偉人伝』(アスコム)、『超こども言いかえ図鑑』(川上徹也氏との共著、Gakken)、『SAPIX流 中学受験で伸びる子の自宅学習法』(サンマーク出版)がある。