川でおぼれたときの対処法から、不審者から逃げる方法まで。あらゆる危険から身を守る方法を紹介した『いのちをまもる図鑑』(ダイヤモンド社)。テレビで紹介されたことで話題となり、「子どもが夢中で読んだ!」「やけどをしたとき、本で学んだ処置を教えてくれた」など多くの口コミが寄せられている。
本書の中でとくに人気なのが「クマに遭遇したとき」の対処法。じつは、近年クマの目撃数は増加しており、市街地に出現することも。いざというときの行動を知っておいて損はない。書籍の内容から、一部抜粋してお届けする。(構成/ダイヤモンド社 金井弓子)

拡大画像表示
クマに襲われたら、にらみながら後ずさりする
クマに襲われないためには、興奮させないことと、なめられないことが重要です。
「怖がっていないぞ!」と示すためクマの目をにらみつけ、ゆっくり後ずさりしましょう。背中を向けると追いかけてくるので注意!
人間を主食にしているクマはふつういないので、クマが落ち着いてうなるのをやめたタイミングで、静かに立ち去るのがベストです。
NG行動① 死んだふりをする
「クマに会ったら死んだふりをしろ」と昔からよくいわれますが、これは迷信です。クマは死んだ動物も食べるので、むしろ喜んでムシャムシャいかれてしまいます。
NG行動② 全速力でにげる
クマには走るものを追いかける習性があり、山道でも時速50km(自転車より速い)を出せるので追いつかれます。
人食いグマの恐怖の事件
本来クマは、人間を獲物とは思っていませんが、1915年に北海道の三毛別で起こったヒグマの襲撃事件では、妊婦や子どもをふくめて死者7名、重傷者3名という日本最大の被害者が出ました。
1970年の日高山脈では学生5人が襲われ3人が死亡。
2016年には秋田県で4人の男女が複数のツキノワグマに食い殺される事件も。クマを甘く見てはいけません。
(本稿は、池上彰監修『いのちをまもる図鑑』の内容を、抜粋・一部編集した記事です)