「レシピ通りに作ったのに、なんだかおいしくない……」そんな経験はありませんか? それは、レシピをシンプルに見せるために、「料理上手なら感覚でわかる」と省かれた大切なポイントがあるからかもしれません。書籍『レシピ未満のおいしい食べ方』では、これまでのレシピ本には書かれなかった、「料理をおいしくするためのコツ」やポイントをわかりやすく解説。さらに、ひとつの食材で作れる料理、火を使わずにできるもの、直感的に作れるシンプルな調理法など、「レシピと呼ぶには簡単すぎる」食べ方を通じて、一生モノの「料理の秘訣」が身につきます。今回は、調味料。簡単においしさがアップするコツを紹介します。(監修/料理研究家・管理栄養士 藤井恵)
もう、失敗しない!

料理にひと味足りないとき、つい塩分や糖分を足したくなります。
でも、これは悪手。
味が濃くなるだけで、味が決まることはほとんどありません。
そのうえ、一度濃くすると元に戻すことはできず、いたずらに塩分と糖分の摂取量を増やすことにもなってしまいます。
解決策は、香辛料をプラスすること。香りと味は結びついているので、味に広がりと深みを出したり、足りないと思った味をカバーしてくれたりします。
一味唐辛子、七味唐辛子、粉山椒、黒こしょう、カレー粉など、香辛料はお好きなものでOK。
いくつか用意しておけば、料理に合わせて使い分けができます。
レシピ通り作ったのにうまくできない……という人は、サラッと書かれている調理法が、プロにとっては簡単でも、自分にとっては難しいということに気づいていないのかもしれません。「これは、こういうもの」と思わず、もっと簡単にできる方法はないかな? と自分に合う作り方を探してみるといいでしょう。藤井恵さんのレシピが「どんな人でも上手に作れる」と言われるのは、おいしいだけではなく、簡単で、誰もが失敗しづらく、時短になり、しかも必要な栄養素を効率的にとれる料理になっている? と常に考えられているから。レシピとは言えないくらい簡単なコツを知るだけで、驚くほど料理上手に近づけますよ!