「レシピ通りに作ったのに、なんだかおいしくない……」そんな経験はありませんか？ それは、レシピをシンプルに見せるために、「料理上手なら感覚でわかる」と省かれた大切なポイントがあるからかもしれません。書籍『レシピ未満のおいしい食べ方』では、これまでのレシピ本には書かれなかった、「料理をおいしくするためのコツ」やポイントをわかりやすく解説。さらに、ひとつの食材で作れる料理、火を使わずにできるもの、直感的に作れるシンプルな調理法など、「レシピと呼ぶには簡単すぎる」食べ方を通じて、一生モノの「料理の秘訣」が身につきます。今回はそうめん。簡単においしくできるコツを紹介します。（監修／料理研究家・管理栄養士 藤井恵）
料理研究家・藤井恵さんが教える
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そうめんはゆでた後、流水で洗ってしめるのが基本とされていますが、実は絶対必要というわけではありません。
水でしめる理由のひとつは、表面についているデンプンや油、余分な塩分を落とすためですが、たっぷりの湯でゆでれば、その間に落ちてしまうからです。
特ににゅうめんは、冷やさず汁に加えたほうがラクですし、だしもしっかりからんでおいしくなります。
そうめんは暑い夏に冷めんで食べるのが主流ですが、私は温かいにゅうめんも好み。中でも、豆乳を汁にしたものがお気に入りです。
沸騰直前まで温めた豆乳を器に入れ、たっぷりの熱湯でゆでたそうめんをそのまま加えます。カットした白菜キムチ、斜め薄切りにした小ねぎをのせて完成です。
さらに、にゅうめんに合う汁はだし汁に限りません。熱々の煎茶をかけても、お茶漬け風においしくなりますよ。
レシピ通り作ったのにうまくできない……という人は、サラッと書かれている調理法が、プロにとっては簡単でも、自分にとっては難しいということに気づいていないのかもしれません。「これは、こういうもの」と思わず、もっと簡単にできる方法はないかな？ と自分に合う作り方を探してみるといいでしょう。藤井恵さんのレシピが「どんな人でも上手に作れる」と言われるのは、おいしいだけではなく、簡単で、誰もが失敗しづらく、時短になり、しかも必要な栄養素を効率的にとれる料理になっている？ と常に考えられているから。レシピとは言えないくらい簡単なコツを知るだけで、驚くほど料理上手に近づけますよ！
