数学者のツビ・ベンソンティルセン氏は、高度な人工知能(AI)が人類を破壊するのを防ぐ方法を7年間研究し、少なくとも当面はそれを阻止することは不可能だと結論付けた。同氏は現在、人類を救うという任務を遂行できる、より賢い人間を生み出すための最先端技術の推進に多大な知力を注いでいる。「私の直感では、これが最も有望な選択肢の一つだ」。この新分野を支援する非営利団体「バークリー・ゲノミクス・プロジェクト」の共同創設者であるベンソンティルセン氏はそう語る。これはSFではない。シリコンバレーでは、より賢い子どもを授かることへの関心が最高潮に達している。この地域の親たちは、新しい遺伝子検査サービス(知能指数=IQベースの胚スクリーニングなど)に最高5万ドル(約740万円)を支払っている。米実業家イーロン・マスク氏のようなテック分野の未来論者は、知的能力の高い人々に子どもを持つよう促し、専門の仲介業者は、賢い子孫を残したいテック企業の幹部と頭脳明晰(めいせき)なパートナーを引き合わせている。
「賢い子ども」需要、米テック業界で沸騰
テック企業の幹部らは頭脳明晰なパートナーを見つけたり高いIQを持つ胚を選別したりするために何百万円も費やしている
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