「感じのいい人になれるか」は毎日のメールで決まる。相手に間違ったニュアンスで伝わってしまう」「文面がこわいと言われるが、原因がわからない」「メールの返信に時間がかかりすぎて、1日が終わってしまう」。メール仕事には、意外と悩みがつきものです。本連載では、中川路亜紀著『新版 気のきいた短いメールが書ける本』(ダイヤモンド社)から編集・抜粋し、迷いがちなメールの悩みを解決するヒントをお届けします。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

突然のご指名や依頼に、「どうしても引き受けられない…」という場面、ありますよね。そんなとき、ただ断るだけでは相手に角が立ってしまうことも。大人のマナーとして大切なのは、「辞退の仕方」にも気配りを忘れないことです。「この人、感じがいいな」と思われる人は、辞退の場面でも相手への敬意や感謝をきちんと言葉にして伝えています。一方で、誤った言い回しを使うと、思わぬ誤解や不快感を与えてしまうことも…。
今回は、役職や役割をやんわり、でもしっかり断るための例文と、印象を損ねないためのポイントをご紹介します。
簡潔に辞退したい旨を伝えるには?
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ご指名をありがとうございます。
たいへん申し訳ないのですが、
私といたしましては、先輩をさしおいて、
そのようなお役をいただくことはできません。
今一度、ご検討くださいますようお願いいたします。
取り急ぎ、お返事まで申し上げます。
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ここでの「さしおいて」とは、「無視して」「飛び越えて」という意味です。
丁寧に辞退したい旨を伝えるには?
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大島です。
メールをありがとうございました。
次回勉強会の講師を私にとのこと、
たいへん光栄に存じました。
しかし、私はまだまだ力不足ですし、
このような若輩者では参加者の皆様にも
申し訳ないと思っております。
せっかくご指名いただきましたのに、
申し訳ありませんが、
ご勘弁いただけましたらありがたく存じます。
どうかよろしくお願いいたします。
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自分が出る幕ではないと思う指名がきたときには、このようにひたすら適任ではないことを述べて辞退します。
「辞退」したいときに使える“感じのいい”他の表現は?
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・このような大役は、お引き受けいたしかねます。
・申し訳ありませんが、辞退させていただきます。
・今回のお話は遠慮させていただきたく存じます。
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本記事は『新版 気のきいた短いメールが書ける本』を一部抜粋・編集したものです。