
最近遅刻が多い部下に対して、気遣ったつもりで声をかけたら、「プライベートに踏み込むのはセクハラです」と反論されてしまいました。このやりとり、あなたならどう感じますか?「遅刻に対して指摘することもできないのか」と頭を抱えてしまう人もいるかもしれません。遅刻や有給休暇の取得など部下の勤怠を管理するのは上司の責務ですが、時にこのようなトラブルになってしまうことがあります。本記事では、部下と上手にコミュニケーションを取るポイントについて解説します。(カスタマーズ・ファースト株式会社代表取締役・代表講師、産業カウンセラー 片桐あい)
「今日は10分遅刻したけど、体調でも悪いの?」この質問はセクハラか
男性上司「今日は10分遅刻したけど、体調でも悪いの?」
女性部下「プライベートのことに踏み込むのはセクハラですよね!」
この事例は、ある企業でのマネジメント向けハラスメント研修で出たものです。遅刻をしてきた部下と、上司のやりとり。これを聞いてどう思うでしょうか。
当事者である男性上司は、最近彼女が遅刻しがちだったし、心配から「体調でも悪いの?」と質問したそうです。しかし、それがまさかの「セクハラ!」の一言。上司としてはショックですよね。
結局、遅刻の理由は本人に聞けなかったそうですが、「パワハラ」ではなく「セクハラ」という言葉を選んだ部下から考えると、女性特有の理由だったのかもしれません。
部下の状態によってはこのような反応も起こり得ます。では、このようなケースにならないためにはどう声がけしたらよいでしょうか。