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コアタイムが過ぎた夕方に、定例会議が設定されている職場。「夕方は、子どものために家にいたい。定例会議の時間を変えてもらうことはできませんか?」子育てママ社員の切実な願いに、上司は「それなら会議には出なくていい」と返答した。これは配慮なのか、それともハラスメントなのか?社労士・カタリーナの答えは……。

<登場人物>

森川(33歳):Webデザインを担当する女性社員
飯尾(41歳):森川の直属上司でWebディレクター

子育てワーキングマザー、森川の疑問

 普段は在宅で勤務していることが多い森川だが、部署の定例会議にはなるべく出勤し、職場でのコミュニケーションを心がけている。働きやすい職場だと思うものの悩みがあった。定例会議が、フレキシブルタイムである夕方4時以降に開催されるのだ。小学生の娘がいる森川にとって、学校から帰宅する夕方は、なるべく家にいたい時間。森川は思いきって上司の飯尾に声をかけてみた。

森川「お疲れさまです。飯尾さん、ちょっといいですか?」

飯尾「あぁ、森川さん。どうかした?」

森川「うちの会社はフレックスなので、私のように子育てしながら働く立場からすると、本当に助かっているんです」

飯尾「それはよかった。ロールモデルとして、これからも頑張って!」

森川「一つ相談があるのですが……定例会議の時間がいつも夕方に設定されているのは、飯尾さんの指示だと聞きました。3時までのコアタイム中に時間をずらしてもらうことはできませんか?」

飯尾「それはちょっと困るなぁ。得意先の打ち合わせや呼び出しが日中になることが多いしね」

森川「それなら、午前中はどうですか?」

飯尾「夜遅いことが多いから、午前中はみんな嫌がるでしょう?だから夕方がちょうどいいんだよね」