購入しなくなったお惣菜トップ5は?
実態を探るため、今回クラウドワークスを通じて、筆者が10代~70代の男女1000人を対象に独自アンケートを実施した(有効回答数999人)。期間は2025年7月18日日から8月1日までの14日間。なお世帯年収は200万円未満~1000万円以上。
節約している人は、予想通りの8割近くを占め、「していない」と回答したのは、わずかという結果となった。
次に、「価格アップで、購入しなくなった惣菜商品」を聞いたところ、上位5位は下記の通りだった(重複回答可)。

1位:唐揚げ(45人)
「100g・200円にした途端、売れなくなった」との声が多く、実際、売り場を見ると、量目を減らすなどの対応が取られているが、回答の多くが内食=家庭調理で済ます人が多かった。
2位:サラダ(38人)
「価格が高くなったこと」が大きな理由であり、「カット野菜をサラダの代わりにしている」といった回答が多く見受けられた。
事実、スーパーでのカット野菜の購入率は95%となっており、直近でパックサラダを購入した人は、約54%、そのうち、週一回以上購入した人は5割弱となっている。「千切りキャベツ」「サラダ用ミックス」が各6割強となっている(マイボイスコム「カット野菜パッケージ野菜に関するアンケート調査2025年1月出典)。
ちなみに24年5月、キャベツが高騰した際、カット野菜の売れ行きが良くなった。生鮮、野菜が価格高騰し、カット野菜に流れたからだ。そして惣菜のサラダにも影響を及ぼした。
なお、ポテトサラダは7位に入っていて、急激な値上げに敏感に反応し、「わざわざ買わなくても辛抱できる」といった回答も寄せられた。「辛抱できる」という言葉に、究極の選択肢のような印象を受けた。
3位:揚げ物全般(34人)
健康志向に加え、冷凍食品で代替する声が多数。「買うより冷凍でストック」の行動が広がっている。全般に来店頻度が減少していると言われているなか、「まとめ買い」から、揚げ物についても、冷凍食品に流れているのだ。
4位:魚系惣菜(24人)
魚価高騰が影響し、「魚そのものが高い」「いかリングを買わなくなった」との声が多い。「いかリングを買わなくなった」という回答からは、日々、売り場を見て、顧客が価格に敏感になっていることが浮き彫りとなった。
5位:餃子(24人)
「わざわざ惣菜で餃子を買わなくても、冷凍食品の方が美味しい」という意見が多い。
アンケートから見える顧客心理は、惣菜で買わなくなった上位は唐揚げ、サラダ、揚げ物、魚系、餃子。いずれも「家庭調理」や「冷凍食品」への代替が顕著であり、とりわけ唐揚げと揚げ物は冷凍食品に流れているのだ。