「億り人」の危険な落とし穴…資産と心を守り抜く“守りの投資”の哲学
Xフォロワー35万人、投資歴37年のベテラン専業投資家で、『賢明なる個人投資家への道』『貯金40万円が株式投資で4億円』(ともにダイヤモンド社)の著者・かぶ1000さんは、中学2年のころから体育のジャージ姿で地元の証券会社に通い詰め、バブル紳士にはお金儲けのイロハを教えてもらった。中3で300万円、高1で1000万円、高2で1500万円へと株式資産を増やし、会計系の専門学校卒業後、証券会社の就職の誘いを断って専業投資家の道へ。2011年に“億り人”になり、2025年には累積利益8億円突破! アルバイト経験さえない根っからの専業投資家が、初心者以上マニア未満の投資家に「お金の増やし方」を徹底指南する※本稿は、『賢明なる個人投資家への道』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【億り人になったら】投資の最終目的地は「お金」ではない…では何か?

投資の最終目的地は「お金」ではない

資産1億円の“億り人”の仲間入りをしたら、人生への向き合い方を改めて考えて、ライフスタイルをリセットすることも視野に入れてみることも大切です。

株式投資の最終的な狙いは、お金儲けではありません。お金は、たった一度の人生を幸せに送るための手段にすぎないのです。

資産は「使う」ことで、初めて幸福に変わる

たとえ株式投資をして億単位の資産を築いたとしても、それを使わないことには幸せになれないと私は思います。

私自身、たった一度の人生を幸せに送るため、いろいろなことにお金を使うようにしています。

心と身体こそが、何より大切な資本

会社員として忙しく働いて、余暇を削って株式投資に励んできた人は、ここで一度立ち止まり、これまでの生き方をふり返ってみてはどうでしょうか?

仕事にも投資にも真剣になりすぎた挙げ句、ストレスがたまってカラダを壊したら、なんにもなりません。

モニターの数字より、かけがえのない笑顔を

仕事と投資に時間をとられすぎてしまい、大切な家族との時間が楽しめなくなったら、人生の幸せ度は低下するでしょう。

この先の人生をより幸せに送るため、仕事や投資に割く時間を減らして、その分健康のために運動に励んだり、旅行や団らんなどで家族との時間を充実させたりするという選択をするのもよいことだと思います。

投資効率を手放して、人生の幸福度を手に入れる

それで投資効率が落ちて、資産の伸び率が低下したとしても、人生の幸せ度はむしろ向上するでしょう。

資産1億円突破の「億り人」。ここまで株式資産を増やした個人投資家に対して、私からアドバイスすることはもうありません。

「攻め」の次に来る、「守り」の哲学

ここに至るまでに磨いてきたスキルと、投資眼を武器に資産運用を続けてください。

そのためには、攻めるだけでなく、せっかく築いた資産を守るために、経済情勢や株式市場の急変への備えもしておくべきです。

嵐に備える「金」という名のアンカー

資産の10%を目安に、「金地金」といった現物資産の保有を検討してみてもいいと思います。

※本稿は、『賢明なる個人投資家への道』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。