なぜこのワインは6300万円? 価値を見抜く人だけが知っている「3つの着眼点」
Xフォロワー35万人、投資歴37年のベテラン専業投資家で、『賢明なる個人投資家への道』『貯金40万円が株式投資で4億円』(ともにダイヤモンド社)の著者・かぶ1000さんは、中学2年のころから体育のジャージ姿で地元の証券会社に通い詰め、バブル紳士にはお金儲けのイロハを教えてもらった。中3で300万円、高1で1000万円、高2で1500万円へと株式資産を増やし、会計系の専門学校卒業後、証券会社の就職の誘いを断って専業投資家の道へ。2011年に“億り人”になり、2025年には累積利益8億円突破! アルバイト経験さえない根っからの専業投資家が、初心者以上マニア未満の投資家に「お金の増やし方」を徹底指南する※本稿は、『賢明なる個人投資家への道』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【投資家必見】株式投資で成功する人と失敗する人の決定的な違い…資産の「本質的な価値」を見抜く視点とは?

投資家への道、価値を見抜く目を養う

株式投資にがぜん興味が湧いてきた人に、賢明なる個人投資家として成長するための、さらなるヒントを提供したいと思います。

そこで、「本質的な価値を見極める大切さ」について見ていきましょう。

価値を揺り動かす3つの魔法

あらゆるものの価値は、おもに「時間」「時期」「トレンド」で大きく変化します。

その価値をわかりやすく教えてくれるのが、ものにつけられる「値段」です。そして株価も「時間」「時期」「トレンド」で大きく変化します

「時」が最高の付加価値となる世界

「時間」で価値が上がるものには、「骨董品」「ワイン」「ウイスキー」などがあります。

骨董品は「アンティーク」とも呼ばれますが、希少な古美術・小道具・家具などがあります。一般的にはつくられてから1世紀(100年)以上たっているものを「骨董品」と呼びます。

自動車や家電、スマホなどは、新品よりも中古品のほうが安くなります(希少価値のあるものは例外です)。しかし、骨董品は、古ければ古いほど、高値で取引されることが珍しくありません。

一滴に凝縮された、熟成という名の芸術

良質なワインやウイスキーには、時間をかけて寝かせると、味わいが深まるものがあります。

そうしたものは、「ヴィンテージワイン」「ヴィンテージウイスキー」などと呼ばれ、高値で取引されています

その「ヴィンテージ」、本当の意味を知っていますか?

築古なのに高価格がつく分譲マンションを「ヴィンテージマンション」と呼ぶこともありますが(東京・渋谷区の1987年竣工「広尾ガーデンヒルズ」が有名です)、もともとヴィンテージとはブドウの収穫から瓶詰めまでの過程を指す言葉です。

6300万円の値がついた、奇跡のワイン

落札されたもっとも高いワインの1つは、1945年の「ロマネ・コンティ」。ロマネ・コンティは、ワインを飲まない人でも名前を聞いたことがあるほど最高峰の赤ワインですが、なかでも1945年はブドウが史上最高の出来映えだったのに、収穫量が10分の1ほどだったため、希少性が高まりました

2018年にはニューヨークで開催された競売大手「サザビーズ」のオークションで、1945年のロマネ・コンティ2本が、55万8000ドル(約6300万円)49万6000ドル(約5600万円)で落札されています。

世界が熱狂する「日本の宝」

一方、もっとも高く落札されたウイスキーの1つは、日本産です。

日本産のウイスキーは世界的にも評価が高く、52年熟成の「軽井沢1960」は、ロンドンのサザビーズのオークションで、36万3000ポンド(約4690万円)で落札されました。

※本稿は、『賢明なる個人投資家への道』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。