投資家が米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げの可能性に備える中、今週は米雇用統計が焦点となる。7月の雇用統計が極めて軟調な結果だったことから、その後の米経済の推移を見極める上で8月の雇用統計は米供給管理協会(ISM)の製造業景況指数と非製造業景況指数とともに重要な指標となる。7月の雇用統計が弱く、ワイオミング州ジャクソンホールでの年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でジェローム・パウエルFRB議長が9月会合での利下げの道筋を示したことから、市場ではFRBが9月17日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切るとの見方が強まっている。ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータでは、米金融市場は9月会合での25ベーシスポイント(bp)の利下げを84%織り込んでいる。