ドナルド・トランプ米大統領は、キャリア官僚や民主党政権からの残留者を数カ月かけて追い出した後、自身が選んだ人材にも解任の矛先を向け始めている。ホワイトハウスは8月27日、米疾病対策センター(CDC)の所長を解任すると発表した。上院の承認から1カ月後のことだった。大統領と方針が合わなかったと説明した。これを受けてCDCの他の幹部数人も辞任した。こうした先週の混乱の前には、他の機関でも解任が相次いでいた。トランプ氏は、内国歳入庁(IRS)のビリー・ロング長官を就任から2カ月足らずで交代させた。同氏が財務省当局者と対立したためだとした。司法省反トラスト部門の幹部2人は、同省の上級幹部がロビイストと取引していると非難して対立し、解任された。そのうちの1人は、他の司法省当局者の誠実さについて公然と疑問を呈している。ホワイトハウスはさらに、連邦緊急事態管理局(FEMA)の局長代行を解任した。政権内の他の意見に反して、FEMAは存続すべきだと発言したためだった。