ビジネススクールの学生はロスリーダー(目玉商品)という概念について学ぶ。これは、店舗が顧客を引き付けて利益の出る商品を購入させるために、損失を出して販売する商品のことだ。数十年にわたり、米会員制倉庫型量販店コストコの1.50ドル(約220円)のホットドッグとソーダ飲料のセットほど良い例はなかった。この伝説的な商品は年間1億3000万個も売れている。しかし太平洋の向こう側で、新たな王者が現れた。それは高くそびえるソフトクリームで、通常40セントで販売され、年間約7億個が販売されている。このソフトクリームを手掛ける中国の蜜雪氷城(ミーシュエ)は最近、店舗数で 世界最大のファストフードチェーンとして米大手マクドナルドを上回った 。店舗の大半はアジアで展開している。同社は赤字を出して利益を上げるという現代のビジネス手法を完成させることで、この成長を実現した。
「最強の赤字商品」 中国チェーンのソフトクリーム
ロスリーダー戦略を洗練させた蜜雪氷城のアイスは、コストコのホットドッグより売れている
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