本音の正体
じゃあ「正直に全部ぶっちゃければいいんだ!」と思う人もいるかもしれません。
本音を話していると感じられる学生の多くは、自身の体験をもとにした理由を面接で話しています。「強みはなにか」「弱みはなにか」などの質問に対して、全て根拠となるエピソードがつくのです。
日常のなにげないエピソードから納得できる理由をみつけて回答を考える。
こうすることで、面接官にも本音で話していると信頼されますし、結果的に本音で話しているといっても過言ではありません。
かといって本音をそのまま伝えると危ないことも
ここで一つ、本音を伝えることが危険な質問があります。
それが、「あなたの企業選びの軸を教えてください」という質問です。「休みが多い会社が良い」「残業はしたくない」といった答えをエピソードありきで伝えると、「仕事する気がないのかな?」と誤解されてしまうことも。
この場合は、以下のように、面接官に好印象を与えられる建前の軸をあらかじめ用意しておくのが得策です。
私の企業選びの軸は2つあります。1つ目は、自分がその会社の商品やサービスを、心から「いいな」と思えるかどうかです。営業として働く以上、広めたいと胸を張って言えるものを扱いたい。自分が本気になれる商材でないと、お客様の心を動かすことはできないと思うからです。2つ目は、そのサービスが誰かの暮らしを、少しでも良くしているかどうかです。目の前の数字を追うだけでなく、その先にいる人の変化や喜びにやりがいを感じたいと考えています。
『脇役さんの就活攻略書』p.325より
『脇役さんの就活攻略書』p.325より
「本音で話している人」=成長できる人
面接官が「正直さ」を重視するのは、それが入社後の成長力とつながっているからです。ビジネスの現場では、失敗や弱みを隠す人よりも、ちゃんと報告して改善できる人のほうが信頼されます。
就活でも同じ。就活で大切なのは、完璧な答えを言うことじゃありません。
ほぼ初対面の面接官に「信頼できる人だ」と思ってもらうために、本音で話すことが大切です。
「本音で話している(嘘をつかない)」→ 信頼される → 成長できると期待される
このシンプルな流れが、面接官の評価につながります。
皆さんの就活を、心から応援しています。