
「ウェルビーイング」は、1948年の世界保険機関(WHO)設立の際に考案された憲章で、初めて使われた言葉だ。「幸福で肉体的、精神的、社会的全てにおいて満たされた状態」をいう。新しい幸せの形として用いられ、最近さまざまな場面で耳にすることが多くなった。『ウェルビーイングの新潮流』第21回では、世界で注目されている「ヘルシースナッキング」についてお届けする。
1日3食にこだわらないZ世代
若年層の価値観やインサイト研究を推進するマーケティング企業である、NEW STANDARD社のシンクタンクが、Z世代を対象に2024年6月に行った調査によると、食事が「1日に2食の時もあれば3食の時もある」と回答した人を含め、1日3食未満のZ世代は58%と半数以上であることがわかりました。
これは「高騰を続ける食費に対してのZ世代らしい節約」という見方もできるかもしれません。また「食事を間食で済ませる人」の割合を見ると、2%がほぼ毎日、5%が週に3〜4回、18%が週に1〜2回という結果となり、Z世代の約4人に1人(25%)は週に1〜2回以上「食事を間食で済ませている」ということがわかりました。
SNSで話題の「ごはんキャンセル界隈」も、このZ世代の1日3食にこだわらない価値観の延長線上にあると言えるでしょう。
また間食しているものの上位にはチョコレート(15%)や焼き菓子(12%)、スナック菓子(8%)などが並び、その次にはドライフルーツ・ナッツ(6%)、ヨーグルト(5%)など健康を意識したものが続きました。
そんな今、「ヘルシースナッキング」というコンセプトが世界中で注目を集めています。