新しい技術が登場すると、その仕組みを誰よりも理解している人がいち早く活用し始める場合が多い。だが人工知能(AI)に関しては、どうやら逆のことが起きているようだ。直感に反するこの知見は新たな研究から得られたもので、AIに引き付けられる傾向はAIへの理解が浅い人ほど強くなることが示唆されている。こうした人々はAIを謎めいて魔法のようにさえ感じられるものとみなし、タスクを完了するAIの能力に驚嘆の念を抱くと研究者らは指摘する。これは特に、詩を書いたり、新しいフュージョン料理のレシピを作ったりといった人間の能力と結び付けられるタスクの場合に当てはまるという。今回の研究の論文執筆者の一人であり、南カリフォルニア大学マーシャル経営大学院でマーケティングの准教授を務めるステファニー・タリー氏は、人々がAIの仕組みを「よく理解していない場合、AIがそうしたものを生み出すのは驚くべきことに思え、魔法のようにさえ映る」とし、「そしてその感覚が、人々の利用意欲を実際に高める」と語る。
AIに疎い人ほど利用意欲が強い訳は
AIリテラシーが低い人にとってAIは魔法のようなもの
特集
あなたにおすすめ