恵まれた家庭に対する強い反骨精神

ちなみに、僕自身の話をすると、両親は離婚しています。母親は派遣社員ですし、父親はカメラマンなので、全くコネもありません。

奨学金を借りて大学に通っていたので、就活で金銭的な支援を受けることもありませんでした。

しかし、周りの親が大企業勤めの同級生には、就活では毎月10万円も親から支援してもらっている人や、親の知り合いの企業を紹介してもらった人がいた。それに対して、強い怒りを感じたのを今でも鮮明に覚えています。

先ほど、親のおかげでは得られないものがあると話しましたが、大学生の頃の僕はそんなこと考える余裕もありません。

当時はただ『羨ましい』『ずるい』としか思えませんでした。

ですが、その気持ちが反骨精神となり、「あの人たちよりも絶対に就活を成功させる」という強い原動力となりました。

人は、悔しさがあるからこそ行動できる生き物だと僕は思います。

拙著『脇役さんの就活攻略書』には、下記のように家庭環境に左右されずに面接で受け答えする方法も載せています。

よく聞かれる質問:尊敬する人はいますか?
質問の意図:就活生の思い描く理想像が知りたい、就活生と相性が良い人が社内にいるかチェックしたい

回答例:私が尊敬するのは母です。母を尊敬する理由は、女手一つで私と弟を育ててくれたからです。大人になり、お金を稼ぐことや子どもを育てることの大変さを実感した今、改めて母の「なんとしてでも育て上げる」という強い意志と実行力のすごさを感じますし、心から感謝しております。

ひとこと:僕が就活生のときの回答です。親の離婚などの家庭事情を話すのは避けるべきだと言う人もいますが、僕は両親の離婚が今の自分を作っていると考えていたので、包み隠さず伝えるようにしていました。「話さないほうが良いかな?」と悩む話でも、それが自分に大きな影響を与えたことなら思い切って話してみましょう。聞き手がどう判断するかにかかっていますが、僕はそれを伝えたときにマイナスな印象を抱く人事がいる会社に入りたいと思わなかったので、自分の考えを貫くようにしていました。
『脇役さんの就活攻略書』p.328より一部抜粋

ぜひ恵まれた環境の人を羨むだけでなく、それを反骨精神に変えてみてください。この記事、そして本書が、1人でも多くの就活生の役に立てたら嬉しいです。

みなさんは、就活と親ガチャの関係についてどう思われますか。ぜひご意見をお聞かせください。

(本記事は『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』に関連する書き下ろしです