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ある程度仕事ができるようになってから「その先も伸びていく人」と「成長が止まる人」の間にはどのような違いがあるのだろうか。今回は、経営者が期待する“見込みある若手”の特徴について考えてみたい。(小宮コンサルタンツ代表 小宮一慶)

仕事に慣れて
一生懸命さを失っていないか

 9月になりました。4月に入社した新卒社員も半年を迎えます。少しずつ仕事の流れをつかみ、自信が出てくる時期ですね。

 経営者や上司から見ると、この頃から少しずつ「伸びていく人」と「一定程度で止まってしまう人」との差が表れ始めます。では、将来リーダーとして活躍する若手は、どんな特徴を持っているのでしょうか。

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 私が新入社員向け研修などで必ず伝えているのは、「まず、一生懸命働く癖を身につけてください」ということです。

 新人のうちは知識も経験も足りず、任される仕事も限られます。だからこそ、目の前の仕事に真剣に向き合えるかどうかが、その後の成長を決めるのです。

 半年もたつと、慣れから手を抜く人も出てきます。この段階で一生懸命さを失う人は、その先で大きく伸びることは難しいといえます。

 このことに関連して、「一人前と一流は違う」ということをよく話します。

 若手は最初、半人前として必死に働く人が多いでしょう。半人前ですから、仕事ができずに恥ずかしい思いをしたり、周りに迷惑をかけるからです。やがて要領を覚え、上司や先輩に迷惑をかけずに仕事をこなせるようになると「一人前」と呼ばれるようになります。