ネガティブシンキングが
悪いなんて誰が決めた?
僕は、ポジティブシンキングという言葉が嫌いだ。
目の前の現実を無理に前向きに捉える必要はない。物事には必ずポジティブな面とネガティブな面がある。その両方を見ることが必要だ。

なぜなら、うまくいかないことや、ネガティブな出来事にも意味があるからだ。悲しみや妬み、怒りといった感情があるからこそ、自分を深く見つめ直し、より良い未来へ進むエネルギーに変えることができる。
「悔しいな」と思うからこそ、もっと上手にできるようになろうとするエネルギーにもなるし、「悲しい」という気持ちがあるから、人を想うことができる。
「怒り」は物事をより良くしていく一歩であるし、「うらやましいな」と感じる気持ちは、心の底から望んでいることを教えてくれる。決して遠い夢物語ではなく、現実的に手に入れられる可能性があるからこそ、他人を見てうらやましく思うのだ。
これらの感情を否定すると、自分の気持ちを感じることも難しくなってしまう。
ネガティブな感情が存在するのは、それが人間にとって必要だからだろう。もし不要なものであれば、進化の過程で淘汰されていたはずだ。それでも今なお残り続けているのは、何かしらの役割を持っているからに違いない。
そう考えると、ポジティブが良くて、ネガティブが悪いと決めつけること自体が間違いだとわかる。
物事には良いも悪いもない。どちらかに偏るのではなく、どんな感情もありのまま受け止め、そこから自分なりの意味を見つけることだね。