ありのままの「黒」として生きればいい。「白」が好きな人からは距離を置かれるかもしれないが、「黒」を好んでくれる人も必ずいる。そんな人たちと関わるほうが、無理をせずに済み、自分にウソをつかない分、心がスッキリと軽くなる。
自分を偽って生きることほど苦しいものはない。
どれだけ多くの人に受け入れられても、「本当の自分を知れば離れるだろう」と不安を抱える。怯えて過ごすより、自分を大切にしてくれる人とつながるほうが、ずっと幸せに生きられる。
短所をなくそうとすると
長所まで消えてしまう
「みんなはできるのに、自分にはできない…」
周りの人たちが当たり前にこなしている姿を見て、落ち込むことがあるかもしれない。でも、そんなことを気にする必要はない。苦手なものは苦手なままで構わない。
そもそも、苦手なことを克服するのは難しい。魚が「空を飛べるようになりたい」と努力しても、それは現実的ではない。それよりも、自分の得意なことをさらに伸ばすほうが、ずっと有意義だ。
もし、あなたが短所をなくそうとするとどうなるだろう。
短所と長所は表裏一体だ。
例えば、僕は「細かいことを気にしない」性格を持っている。これを長所と捉えれば「おおらか」、短所と捉えれば「大雑把」になる。おおらかも、大雑把も、実は同じ性質だ。もし「大雑把だからよくない」と直そうとすれば、おおらかさまで失われてしまう。
あなたは、ジグソーパズルの1ピースだ。ピースには凸と凹がある。凸が長所、凹が短所だとすれば、長所と短所は同じものなのだから、当然、凹をなくそうとすれば、凸もなくなる。そして、誰とも噛み合わない、ただ真四角なだけの人になる。
そうではなく、長所を伸ばすことを考えよう。そうすると、当然、短所も大きくなる。
しかし、それでいいのだ。あなたの凹は、隣の人の凸がはまるために空けておくほうがいい。互いに長所で短所を補うことで、1人よりも大きな絵をつくることができる。これが社会というものがある意味だ。互いに支え合って生きていこう。