韓国語を学ぶ理由は人それぞれ。韓国ドラマを字幕なしで楽しみたい、K-POPアイドルの言葉を理解したい――そんな動機から始まる人も多いだろう。韓国語初心者に絶大な支持を集めている『ゼロからわかる! 楽しく続けられる! 韓国語1年生』の著者・ハングルノート加藤氏も、「最初はちょっと韓国語がわかるようになったらいいな」ぐらいの軽い気持ちから勉強をスタート。「勉強を始めて7年間は全然韓国語が身につかなかった」と語る。今回はハングルノート加藤氏に「韓国語の勉強を始めたきっかけ」を伺った。(構成:照宮遼子)

【話題の初心者向け韓国語学習本の著者に聞く!】韓国語の勉強を本気で始めたきっかけは?Photo: Adobe Stock

韓国語の勉強を始めたきっかけは「韓国人の彼女」

――韓国語を学ぶことになったきっかけを教えてください。

ハングルノート加藤(以下、加藤):きっかけは、名古屋のシェアハウスで韓国人女性と出会って付き合うようになったことです。その当時(2012年)は韓国語はまったくわからないですし、韓国文化のこともよく知らなくて。

――勉強を始められた2012年当時は、今ほどK-POPや韓国ドラマが身近ではなかったですよね。

加藤:そうですね。今ほどの盛り上がりはなく、「韓国ドラマやK-POPは知っている人は知っている」というくらいだったと思います。

――お付き合いしていた韓国人の女性は日本語を話せたんですか?

加藤:はい。彼女は日本語が堪能だったので、僕自身が韓国語を話せないとコミュニケーションが取れないということはなかったんです。

でも、付き合ううちに、「韓国語を覚えないとな」「彼女と関係を深めるために、歴史や文化も知っておくといいな」と思うようになり、学び始めました。

【話題の初心者向け韓国語学習本の著者に聞く!】韓国語の勉強を本気で始めたきっかけは?ハングルノート加藤氏

彼女に出会う前は「英語を勉強するつもりだった」

――お付き合いが始まった頃の語学力はどうでしたか?

加藤:もともと英語を学びたくて名古屋のシェアハウスに入居したので、当時韓国語はまったくできませんでした。

――最初は、どんなふうに韓国語を覚えていったんですか。

加藤:彼女と話す中で「これは韓国語でこう言うんだよ」と少しずつ教えてもらって、それをモノマネして口に出していました。文字を必死に覚えるというより、耳で聞いた音をそのまま口にする感じです。

最初は「おはよう」は韓国語で「アンニョンハセヨ」って言うんだ~ぐらいで、1つ2つフレーズを覚えるだけで満足していました。

――彼女とは何語で会話していたんですか?

加藤:ほとんど日本語でした。先ほども言いましたが、彼女は日本語がとても堪能で、僕が韓国語を使う場面は正直あまりなかったんです。

――その状態から、「韓国語を使いこなせている」と実感できたのはいつ頃でしたか。

加藤:だいぶ時間がかかりました。韓国に何度か行って現地でメニューを注文すると「通じたな」と感じることはあっても、ネイティブみたいに会話のキャッチボールができるわけじゃなくて。本当にコミュニケーションが取れていると思えるようになったのは、きちんと勉強を始めてからでした。