社会的な「成功レール」の崩壊、どんどん不確実になる未来、SNSにあふれる他人の「キラキラ」…。そんな中で、自分の「やりたいこと」がわからず戸惑う人が、世代を問わず増えています。本連載は、『「やりたいこと」はなくてもいい。』(ダイヤモンド社刊)の著者・しずかみちこさんが、やりたいことを無理に探さなくても、日々が充実し、迷いがなくなり、自分らしい「道」が自然に見えてくる方法を、本書から編集・抜粋して紹介します。

【この仕事、自分に合ってる?】迷った時に答えが一発でわかる意外な方法Photo: Adobe Stock

「身体」の反応を見逃してはいけない

「好き」とか「嫌い」とかの感情に自分で気づくことができないときでも、身体の反応として現れていることがあります。私たちの身体は、意識よりも正直に反応することが多いのです。

 例えば、

この作業をしているときはやけに肩が凝る
この人と話していると喉が詰まる感じがする
・このチームにいると自然と背筋が伸びる
・この仕事が終わった後は胸のあたりが温かい

 体の反応は正直です。

 頭では「これは良い機会だ」と思っていても、身体が恐怖で固まってしまうなど、頭と正反対の反応を身体が示すこともあります。この身体からのメッセージも重要です。

 前項で説明した自分を観察するときのポイント、「感情」は浮かんできたら書き留めますが、この「身体感覚」は積極的に感じる時間を作るといいでしょう。ちょっと立ち止まって、自分の身体の感覚に耳をすませるのです。

 特に新しい経験をしたときには、湧き上がってきた感情に注目するだけでなく、身体感覚に変化がないかも意識して観察し、記録してください。

 また何度も行って慣れ親しんだことでも、好きでやっているのか惰性でやっているのかがわからなくなったら、身体感覚に聞いてみるとヒントが得られます。これといった理由はないのにてきぱきと動けないなど、飽きていると身体のどこかにだるさがでます。

 何らかの経験をしたときに、疲れ具合はどうか、身体のどこかにいつもと違う感覚はないか、意識して観察してみてください。

*本記事は、しずかみちこ著『「やりたいこと」はなくてもいい。 目標がなくても人生に迷わなくなる4つのステップ』(ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。