米国の雇用市場に関する「公式の説明」が、ようやく厳しい現実に追いつきつつある。求職者たちは以前から、筆者や友人、ペット、あるいは耳を傾けてくれる人なら誰にでも、職を見つけることが見かけ以上に難しいと不満を漏らしてきた。普通の人々は、筆者のように米労働統計局(BLS)のウェブサイトで更新ボタンを連打して、雇用に関する新たなデータが発表される瞬間を待ったりはしない。それでも人々は、新型コロナウイルス流行の収束に伴う企業の採用ブームが落ち着いた後も、好調な数字の発表が続いていることは大まかに知っている。多くの人々は、そうした明るい内容の統計と自分自身の経験との間に大きな隔たりがあることを感じていた。米連邦準備制度理事会(FRB)が17日に決定した利下げと、その前の週に米政府が発表した就業者数の下方修正は、多くの人々が感じていたことを裏付けている。つまり、雇用市場は見かけよりも弱い状態にあるということだ。労働統計局によると、今年3月までの12カ月間における月平均の就業者数の伸びは当初の発表の半分以下だった。
厳しい米雇用市場、求職者はどう向き合うか
雇用環境が厳しさを増す中で新たなアプローチが求められている
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