「中間管理職の悩みが消えた」
「ハラスメントに配慮して働けるようになった」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』『パーフェクトな意思決定』シリーズ四部作だ。これまで4500社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「数字に強くなれる」「仕組みで解決できる」という思考法を授ける本シリーズは、さまざまな企業・業界・個人から圧倒的な支持を集めている。この連載では、全ビジネスパーソンに必須の「リーダーシップ」のあり方について指南する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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評価されない人の「致命的な丁寧さ」
「丁寧な仕事」は本来、称賛されるべきものです。
しかし、ビジネスの現場では、丁寧であることが評価に直結するとは限りません。
むしろ、ある種の丁寧さは「非効率」「自己満足」と受け取られ、逆に信頼を損なうこともあります。
今回は、評価されない人が陥りがちな「致命的な丁寧さ」の正体に迫ります。
1. 丁寧すぎる「確認作業」
すべてのメールに「念のためご確認ください」と添える。
会議の内容を毎回細かくメモして共有する。
こうした確認作業は、一見すると真面目で信頼できる行動に見えます。
しかし、相手にとっては、「判断を委ねられている」「結論を出してくれない」という印象を持たれるリスクがあります。
確認の丁寧さが、自信のなさと依存のサインと見なされてしまうのです。
2. 無意味に丁寧な「体裁整え」
プレゼン資料を見やすく装飾するのは良いことです。
ただし、内容以上にデザインや形式にこだわりすぎると、「中身が薄いのをごまかしている」と捉えられかねません。
見た目の美しさよりも、構造のロジックや意思決定に直結するポイントが評価されるのがビジネスの世界。
「装飾に時間を使う人」という印象は、致命的です。
3. 「空気を読む」丁寧さで意見を引っ込める
「ここで反論したら空気が悪くなるかも」
「自分なんかが発言しても場がしらけるかも」
こうして丁寧に場を「読む」ことで、自分の意見を封印してしまう人がいます。
この姿勢は、長い目で見れば、「存在感がない人」という評価に直結します。
丁寧すぎる配慮は、発言力の低下と信頼の喪失につながります。
丁寧さを履き違えるな
本当に評価される「丁寧さ」とは、相手の意思決定を助けること、自分の言葉で判断を示すこと、そして本質的な目的に沿った行動をとることです。
「自分の丁寧さは、誰にとって、どんな価値があるか?」
常にそう自問することが、あなたを評価される人に変えてくれます。
(本稿は、『リーダーの仮面』の著者・安藤広大氏が書き下ろしたものです)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4500社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計174万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。










