むやみやたらにTOEIC L&Rで
高得点を目指すのはやめてみよう
前ページの基準を見ると「なんだ、こんなにゆるくていいんだ!」と思う人も多いだろう。ただし注意してほしいのは、これは「雑でいい」という免罪符ではない。従来のネイティブ信仰型の英語学習では、許容範囲という考え方はなく、全てにおいてネイティブを目指すというプレッシャーがあったが、それが無くなったと考えてほしい。
受験勉強やTOEIC L&Rなどを通じて文法や基礎的語彙がある人は、その強みを活かしつつ、必要なところを補強するという発想に切り替えるのがいいだろう。
大事なのは、グローバルなコミュニケーションで相手と噛み合う伝達力のある、分かりやすい英語を身に付けるために、「自分にとっては何が一番の近道なのか」をきちんと考えること。例えば具体的には下記のような発想の切り替えをしてみよう。
●むやみやたらにTOEIC L&Rで高得点を目指すのはやめて、TOEIC Speakingに集中する
●オンライン英会話でビジネスの分かる講師を相手に、今の自分の英語でプレゼンと質疑応答ができることを目指す
●今の世界情勢に関する自分の考えをChatGPTに日本語で伝え、それを自分で使えるレベルの会話調の英語に訳させて覚える。これを元に、ChatGPTとオンライン英会話でディスカッションの訓練をする
発音や文法に日本語の影響が混じっていても、相手がきちんと聞き取れて理解できれば問題ない。自分の考えを伝えることが上手くなれば、それだけで存在感のある英語となる。
誰もが英語ネイティブのように話す必要はない。自分の目的に合った「通じる英語」を育てていくことにマインドシフトすることで、英語学習はより実践的で楽しいものになる。今こそ英語との付き合い方を見直してみよう。
