高架鉄道が高層マンションの中を通り抜けていく。地上の広場のように見える場所が、実は崖沿いに建つ22階建てビルの屋上だ。夜になると、ネオンきらめくスカイラインが米映画「ブレードランナー」のワンシーンのように浮かび上がる。中国の山の上に建設されたこの未来的なメガシティーはまるでSFだ。それがまさに、引退生活を送るフロリダ州のベブ・マーティンさん(62)と夫のジョンさんがここを必見だと思った理由だ。「どこを向いても目を見張る光景ばかりだった」とベブさんは語った。中国は長年、万里の長城や古代の墓に埋葬された兵馬俑(へいばよう)などで観光客を魅了してきた。今や観光客は、現実世界の「サイバーパンク都市」となった重慶の景観に目を奪われている。
「まるでSF」中国メガシティーに観光客殺到
重慶の目がくらむような建築、明るい照明、サイバーパンクな雰囲気が国内外から観光客を引き寄せている
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