坂口涼太郎の“外科医”がイヤミっぽい! 看護のプロに「勝手なことしたら困る」とネチネチ文句〈風、薫る第32回〉『風、薫る』第32回より 写真提供:NHK

今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラ(連続テレビ小説)に関する著書を2冊上梓し、毎日レビューを続けて12年目の著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は、第32回(2026年5月12日放送)の「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)

新たな登場人物が続々と

 看護婦・りん(見上愛)と患者・園部(野添義弘)との攻防がはじまる。

 可憐な野の花を生けた花瓶をもったりんが気合を入れて病室に入っていく。もうすでに直美(上坂樹里)が丸山(若林時英)の看病をしている。

 園部は相変わらず苦い顔をして横向きにふて寝している。「下女風情が」とかかなり失礼なことを言うだけ。
言われたことだけやってりゃいいのに、とフユ(猫背椿)たちはりんたち見習いを敵視している。

 そこへバーンズ(エマ・ハワード)が大きなテーブルを持ってくる。またしてもいらんことをはじめるのだ。スコットランドの病院には病室にこのような作業デスクがあったというが、「勝手なことしたら困るよ」と藤田邦夫(坂口涼太郎)が咎(とが)める。ここは日本語が苦手なフリで乗り切るバーンズ先生。

 院長の多田重太郎(筒井道隆)と副院長の渡辺行成(森田甘路)に次いで、またちょっとクセのある人が現れた。外科医助教授の藤田だ。

 今日もまた、新たな登場人物が続々出てくる。教授助手の黒川勝治(平埜生成)、外科教授の今井益男(古川雄大)、柴田万作(飯尾和樹)など。

 気合を入れて、新たなキャラを覚えていこう。

 坂口涼太郎は『あさイチ』によくゲスト出演している。ジェンダーレスなファッションが印象的な俳優だ。朝ドラでは『らんまん』(23年度前期)で、主人公一家の分家の長男で嫌味な人物だったが、分家の立場のしんどさも感じさせ、最後のお別れのシーン(第90回)での「達者でのう」という台詞(せりふ)は脚本の長田育恵が称賛する演技を見せた。

『風、薫る』でも、初登場はかなりいや〜な感じであるが(『おそ松くん』『もーれつア太郎』のイヤミみたい)、そのうちバケることを期待したい。