シンガー・ソングライターで
作詞・作曲家の加藤登紀子
東京都目黒区にある都立高校だ。旧制の名門・東京府立第三高等女学校を前身としており、女性の著名人を多数、輩出している。
まずは、音楽で才能を発揮しているOGたち。

シンガー・ソングライターで作詞・作曲家の加藤登紀子がいる。『ひとり寝の子守唄』『知床旅情』『百万本のバラ』など次々とヒット曲を生み、60年にわたり第一線の音楽家として活躍してきた。
加藤は1943年に旧満州(現中国東北部)のハルビンに生まれた。駒場高校から東京大文学部西洋史学科に進学、65年東大在学中に歌手デビューした。66年『赤い風船』で日本レコード大賞新人賞を受賞した。71年の年末にNHK紅白歌合戦に初出場した。
テレビドラマや映画にも出演し、『紅の豚』でマダム・ジーナの声優を務めた。92年仏政府からシュバリエ勲章を受章した。新左翼活動家だった藤本敏夫(2002年に死去)と結婚した。千葉県立銚子高校などの校歌も、作詞・作曲している。
現在は都立総合芸術高校に移管(1972年)されているが、駒場高校にはかつて芸術科が設置されていた。その卒業生にソプラノ歌手の鮫島(さめじま)有美子がいる。東京芸大声楽科・同修士卒で、ベルリン国立芸術大に留学した。欧州と日本で活動し、「日本の歌」のヒットなどで大衆的な人気を集めた。
クラシック音楽の作曲家である八村義夫、ピアニストの羽鳥栄、バリトンの門屋留樹らも芸術科卒だ。
さらに昭和時代の歌手で「銀座の柳」を歌った四家文子、箏曲演奏家の川瀬白秋、ピアニストの川口恒子、土屋美寧子、岡野寿子、童謡歌手の真理ヨシコ、クラリネット奏者の村井祐児、フルート奏者の立川和男、ハープ奏者の三宅美子らのOG・OBがめじろ押しだ。