米テキサス州エルパソで児童人身売買業者を追っていた連邦機関のチームは解散した。カンザス州で合成麻薬フェンタニルの流入阻止に取り組んでいた対策本部は、他の任務を命じられた。南西部国境近くの高速道路検問所は無人化している。かねて主要な薬物密売ルートと指摘されてきた道路の検問所もそこある。政府の法執行機関で広範囲に及ぶ配置換えが進んでいることが、こうした変化に表れている。現・元職員によると、かつて薬物密輸や性的搾取、組織犯罪の捜査を担当していた何千人もの連邦捜査官が、移民の国外退去を加速する第2次トランプ政権の下で、強制措置の執行に駆り出されている。トランプ政権は不法滞在者を1日3000人排除する目標を立てた。職員らの話では、目標達成を支援するため、国土安全保障捜査局(HSI)の捜査官や、税関・国境警備局(CBP)職員、連邦捜査局(FBI)職員、さらには米国郵政公社(USPS)までもが従来の職務から外れ、不法移民の追跡・拘束・強制送還の支援に回されている。