「朝30秒の正座」健康法が、腰痛やひざ痛、O脚や猫背改善に効果を発揮することをこれまで述べてまいりました。しかし、「正座」のパワーはそれだけにとどまりません。今回は、これからの季節で一番気になる「ダイエット効果、メタボ予防」との関係についてご紹介していきましょう。

「朝30秒の正座」健康法が
メタボ予防に効果的なわけ

 これまで、巷で言われている腰痛改善法の間違いや、私が考案した「朝30秒の正座」健康法がなぜ腰痛にいいのか、そのメカニズムなどについてご説明してきました。

 今回は、これからの季節、老若男女問わずもっとも気になる話題、「ダイエットとメタボ予防」の観点から、「朝30秒の正座」健康法のメリットを解説していきましょう。

 この話題を語るうえで、まず注目していただきたいことがあります。
 それは、腰痛を訴えて当院にやってくる患者さんの場合、腰痛そのものの原因に肥満が関係している方が、とくに男性の場合とても多くいるということです。

 肥満が腰痛を引き起こす要因はいくつかあります。

 まず、お腹や腰周りに脂肪がついていることで、背骨の自然なS字カーブが保てなくなって、背骨にゆがみが生じやすくなっているということ。
 次に、重い体重を支える足に余計な負担がかかり、ひざや足首を痛めやすいということ。これが結果的に、左右の足のバランスを崩しています
 さらに、太っている人は血流が悪いので、姿勢を維持する背骨や腰の筋肉の血流も悪くなり、腰痛が起こってしまう、ということもあります。

 つまり、肥満体型で腰痛を訴える患者さんの場合、これまで私が繰り返し述べてきた腰痛の原因、「背骨のゆがみ」「足の使い方」「血流の悪さ」の条件をすべて持っているということなのです。